供は、背が周りと比べて高いこと、低いことに対してコンプレックスをもっている場合が多くあります。成長の仕方には個人差があり、体が小さかったお子さんでも、思春期の頃になると急激に背が伸びてきます。しかし、身長が極端に低い場合などは、病気がかくれていることもあるので、成長の様子を注意して診ていく必要があります。
低身長の基準は?
子供の身長の伸び方を見ることができる「成長曲線」を使います。何歳何ヶ月の時に何cmだったかを書き込んでいく、専用のグラフです。グラフには5本の曲線が描かれています。身長の大きさに違いはあれど、だいたいその曲線の通りに身長が伸びていくと理想的な身長の伸び方だと言えます。
5本ある曲線のうち、一番下の曲線より下に印がついた場合、同じ月齢のお子さんと比べて身長がかなり低く、低身長の可能性があります。成長曲線や低身長については、製薬会社のHPなどでも詳しく紹介しています。気になる方は、ぜひ調べてみてくださいね。
低身長かなと思ったら
お子さんが低身長かなと思ったら、思春期をむかえる前に小児科を受診してください。小児科では、問診、診察、血液・尿検査、手のレントゲン写真などの検査が行われます。血液検査ではホルモンの値も調べ、ホルモンの分泌不全による低身長ではないかなどを調べます。
手のレントゲン検査では、骨の成熟度を調べ、骨年齢を測定します。成長ホルモンの治療が必要になった場合、なるべく早くから治療を始めたほうが有利です。お子さんの低身長が気になる場合は、早めに小児科に相談した方がよいでしょう。
子供の低身長の3つの対処法
低身長のお子さんの多くは、治療法のない特発性低身長です。病的なものでないにしても、お子さんは自分の身長に対してコンプレックスをもっていることが多いです。より、身長が伸びやすくなるために、次のようなことを心がけてみてください。
- 食事をたっぷりとる:
身長が伸びるということは、骨が伸びることです。骨を作る、カルシウムやタンパク質をしっかりとりましょう。それだけでなく、いろいろな食品をバランスよく食べるようにしましょう。 - たっぷり睡眠をとる:
成長ホルモンは、夜の深い睡眠中に最も多く出ることが知られています。早寝早起きを心がけていきましょう。 - 適度な運動:
運動することにより、成長ホルモンの分泌が盛んになります。また、運動をして骨に刺激を与えると、骨が丈夫に成長すると言われています。体をよく動かすと、食事もたっぷりとることができますし、適度に疲れると夜眠りにつきやすくなります。
体の成長のためには、基本的な生活習慣が大切ということですね。低身長の治療法がない場合も、以上のことを実践してみてください。