じめじめと暑い日が続きますね。夏は花火をしたり、キャンプへ行ったりと、外でのレジャーが増える季節です。そんなときに、誰もが刺されたことがある「蚊」。でも、身近すぎて逆に、「蚊」のことについて知らない人が多いようです。
昨年の夏は、日本でデング熱患者が出たことが大きなニュースになりました。今年は、オリンピックが開催されるブラジルでのジカ熱が心配されていますね。そういった蚊が媒介する病気も気になるところではありますが、もっともっと身近な、「蚊に刺されたとき」のお話をしたいと思います。
年齢で異なる蚊刺されの症状
子供は大人よりも蚊に刺されやすいと言われています。理由としては、短いズボンやスカートのため肌の露出が多いこと、外で遊ぶことが多く蚊が周りにいる時間が長いこと、新陳代謝が活発で体温が高いことなどがあげられます。
そして、お子さんがいらっしゃるお父さん、お母さんは感じたことがあるかもしれませんが、子供が蚊に刺されると大人よりも重症化しやすいです。
子供は虫刺されの経験がまだ少なく、免疫ができていません。また、汗をかきやすく体温も高いため、かゆみを感じやすいのです。かゆみを我慢せずかきむしると、とびひになり、なかなか治らなくなってしまいます。
私は田舎育ちで早くから免疫があったためか、子供の頃に蚊に刺されて大きく腫れてしまうようなことはあまりありませんでした。育った環境によっても変わってくるものなのかな?
世代別 蚊に刺された時の(一般的な)反応
- 乳児(まだ蚊に刺されことがない) → 無反応
- 乳幼児(蚊に刺された経験が少ない) → 遅延型反応(1日~2日経ってから腫れや熱感が出る)
- 幼児 ~ 青年期 → 即時型反応(刺された直後に膨らむ)
- 老年期 → 無反応
実は怖い二次感染
二次感染とは蚊に刺されたことによって後から起こる感染症のことです。
デング熱、ジカ熱、マラリアなどが有名ですが、最も多いのは、刺し口や水ぶくれからバイキンが入ったことによる「とびひ」や「蜂窩織炎」です。
子供が刺されたところをひっかいたりしてなることが多くあります。刺された部分を中心に赤くなって熱をもち、ズキズキ痛みます。また、じくじくしたかさぶたが範囲をどんどん広げてしまいます。
このような症状があった場合は、すぐに小児科や皮膚科を受診してください。
蚊アレルギーの症状
一般的に人が虫に刺されると、
アレルギー反応 → 毒による反応 → 二次感染
の順に症状が現れます。
蚊に刺された時には誰でも、蚊の唾液成分に対するアレルギー反応を起こします。たいていは、赤くなり、腫れて水ぶくれができるくらいなのですが、蚊アレルギー(蚊刺過敏症)の人は、蚊に刺されるとすり鉢状に皮膚がえぐれ、治っても傷跡が残ります。また、リンパ節が腫れる、発熱やだるさなど全身の強い症状が出ることもあります。
原因は、多くの人が感染したことがある「EBウィルス」なんだそうです。EBウィルスにとりつかれたリンパ球が、虫刺されの反応を過剰に起こしてしまいます。そして、そのリンパ球は最終的にガン化してしまうのだそうです。
虫刺されの後の反応があまりにも強い場合には、総合病院や大学病院を受診することをお勧めします。