もうすぐリオオリンピックが始まりますね。4年後には東京でオリンピックが開催されることもあり、それを目指して練習に励んでいる子供たちもいることでしょう。
子供のスポーツ指導は、大人と同じではいけません。指導法を間違えると、ケガやスポーツ障害を引き起こし、子供の可能性を潰しかねません。練習量やトレーニングメニューが身体に過度な負担を与えるようなものだと、ケガで選手生命が絶たれてしまうこともあります。プロのアスリート目指しているお子さんに対しても、そうでないお子さんに対しても、大人がきちんと子供の成長、発達をよく理解した上で指導していくことが大切です。
年齢に適した運動
子供は年齢によって、発達の程度が全く違います。年齢に応じて、適切な運動を行っていくことが大切です。ただし、成長には個人差があります。あくまで目安として考えてください。
プレゴールデンエイジ(4~8歳)
体が急激に成長し、作られていく時期です。一つの競技に絞らず、様々な運動や遊びをして、いろいろな部位の筋肉を使うようにするとよいでしょう。何かを教え込むのではなく、のびのびと楽しく運動をさせてあげてください。基本的な運動能力や体力を養っていきます。
ゴールデンエイジ(8歳~14歳)
この頃になると、身体の神経系の発達がほとんど完成し、自分が思ったように身体を動かすことができるようになります。短時間で技術を習得し、身に付けることができるようになるため、プロのアスリートを目指す人にとっても大切な時期です。この頃に習得した技術は、大人になっても忘れにくいと言われています。運動神経をよくすることができる、一生に一度のチャンスと言っても過言ではないでしょう。ただし、筋肉量がまだまだ少なく、パワーやスピードは要求できません。
ポストゴールデンエイジ(15歳~)
二次性徴を経て、体格が大きく変わるときです。筋肉量が増えてくるため、パワーが出てきます。筋肉トレーニングなども行っていくことができます。また、技術の習得には時間がかかりますが、戦略的理解が深まってきて、これまでよりも一歩進んだスポーツの楽しみ方ができるはずです。
子供の発達に応じた運動を行っていくことで、思わぬ才能が花開くかもしれません。また、何より大きなケガをせずに無理なく運動能力を高めていくことは、子供の生涯にわたる健康につながっていくことでしょう。
お子さんにスポーツの習い事をさせようとお考えの方や子供にスポーツを教える機会のある方は、ぜひ、参考にしていただけたらと思います。